日曜日に生まれた子供

紺野キタさんの新刊、日曜日に生まれた子供を買いました。久々のBLですよ!

日曜日に生まれた子供 (ミリオンコミックス 37 CRAFT SERIES 27)

日曜日に生まれた子供 (ミリオンコミックス 37 CRAFT SERIES 27)

紺野キタさんといえば 秘密の階段ですが、けれど BL も良いのです。とはいいえ、中年や初老の方ばかりという今回の単行本、果たして**ボーイズ**ラブと行って良いモノか。

と、茶化しましたが、やっぱり紺野キタさんは凄い!この単行本は単に年をとったキャラにフェチシフトしたという本ではなくって、「老いること」を BL で書くことで、より鮮明にテーマとして浮かび上がらせている点です。同時収録されている女学生の百合も、そのほほの線の少女らしい丸さに(若さが、女の子であることが) スイカにお塩で、効果的。

そうして描かれるリアルで、目をそらすことを許さない「老い」、それでもある可愛さ、美しさ。ボーイズラブとして成立させること。――読んでいるとつい考えてしまうのです。「わたしは、いつまで、可愛い側にたてるのかな」って。そして、この本はその不安(絶望に近い?)にちょっとの希望をもたらします。そうして、単行本書き下ろしの「ねゆきの森」は、この短編集を一つの作品に綴りあげるのです。

BLに拒否反応がなければ必読かと!