なれる! SE
なんとも胸がキュッとする小説です。・・・わたしにとっては。
- 作者: 夏海公司,Ixy
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: 文庫
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構築屋さんと開発屋さんの違いはあれども、出るエピソード出るエピソード聞いた体験したことがあるものばかり。いまでこそ笑える精神状態を持っていますが、辞めたばかりの頃だとまったく笑えない・・むしろ鬱を加速してしまいそうな気がします。──これは危険な小説だわっ!
何がブラックを決定づけるかといえば、いろいろ複合要因から闇鍋ですが、この会社のように技術者自体のスキルの問題ではない場合、やっぱりコレでしょう。
「…また社長案件ですか」
がくりと肩を落とす。まったくあの禿頭は中途半端に話を進めた挙句、丸投げしてくるから始末に負えない。どうせならもっと早い段階でこちらに任すか、あるいは細部まで詰めてから落としてほしかった。
「社長以外に案件とってくる人いないんですか?この会社。まともな営業がお客さんと営業してくれればずいぶん楽になると思うんですけど」
あーーーーーーーーー、思い出しただけでもやっぱりむかっ腹が立ちます。
あとがきへの共感度合いもハンパありません。そう、SEには絶対になるべきではないし、戻りたいかと聞かれれば断じてノーですし、楽しかったかと聞かれれば捻じ切れるまで首を振ります。ですが、あの頃の記憶は膨大な熱量とともにわたしの中で息づいているのです。
* * *
余談です。
ちなみにうちの会社、ネットワーク上のマシン名は海産物で*1、ツナというマシンは在りました(ツナとは別にシーチキンもあったりして)。
そんなとこまで、なんとなくデジャブだったり。