近況

今年の前半は精神的にしんどい開発が続いていました。2ヶ月のドキュメント作成、1週間のコーディング、1ヶ月のテスト という感じの開発でした。

開発対象のシステムの都合上 どうしても仕方がない面もあったりするのですが、組織のダメノウハウの継承の面も強くって、たとえば久しぶりの「関数分割を嫌がられる」とかありましたし、正直厳しいなー、お腹痛いなー、という感じでした。

それとは別に、会社を辞める→やって貰う予定の案件があるから辞めるの伸ばして→あれ、案件なくなっちゃった(てへっ)――と言う不思議なやりとりがありまして、別の意味でもなんか疲れた一年でした。

そんな経緯で、最後の最後のお仕事として、なぜか 小さな会社の超短期の案件を今月から作り始めました。

久々の .NET です。

わたしが前回 .NET でお仕事していたのは 〜2003年のことでしたので、もう10年前なのですね。びっくりです。(しかし、こんな昔の経験も「職務経歴」として生きてしまうのは、ちょっと問題だわ、と思うのですが、それは別の話)

御存知の通りわたしはプログラミング言語マニアなので、C# の言語仕様のアップデートについては趣味なのでダイジョブ。ですがクラスライブラリ周りは正直興味が無いので全然で、やばいな〜と思いました。

あと、仕事でやるなら「良いコード」「良い作法」「良いやり方」が大事ですので、そこら辺の知識のアップデートを兼ねて、技術書をパカパカパカっと買いました。必要に駆られて技術書買うのって久しぶりです。

プログラミングC# 第6版

プログラミングC# 第6版

Effective C# 4.0

Effective C# 4.0

More Effective C#

More Effective C#

プログラミング C# が 第6版なのは、7版の評判がいまいち(特に翻訳がよくない)との噂なのと、Visual Studio .NET 2010 で開発してね、ということだったのとで、6版でいっか、という感じで買いました。Effective 系はC++ プログラマとしては 「買って、読んでおかねば」という脅迫概念に駆られます。"Effective" という言葉に宿る言霊を唱えれば、幸せな開発体験が得られるという謎の安心感は、一種のカーゴ・カルトですね。

あとは趣味でここらへんを Kindleで。

メタプログラミング.NET (アスキー書籍)

メタプログラミング.NET (アスキー書籍)

C#プログラマのための.NETアプリケーション最適化技法

C#プログラマのための.NETアプリケーション最適化技法

作るシステムは、50箇所ぐらいのサーバーを FTP で見て回って、その状態を監視・表示する Windows アプリ。

なぜか 今どき Windows Forms なのを除けば、好きに作って良い(開発プロセスもお任せ)という久々の自由な開発は楽しいです。並列で FTP ポーリング・・とあって 新しくなった .NET の並行まわりを イジれるのはラッキーかしら。調査・性能評価名目でいろいろ遊ばせてもらいました。世間ではダメな現場では禁止令がでてると噂の LINQ とか Lamda 式とか普通にありありOK なのも、ラッキーです。

久々に C# でコードを書くと 使いやすい言語になったなぁ、としみじみ実感します。10年前は動的OOPL に比べるとストレスがたまるなぁ、的な面は否めなかったのですが、ガリガリコードを書いてみてもそういうちょっとした「手間っ!イラッ!」な瞬間が 大幅減。あたしが慣れ愛する Python と比べても 快適さで いい勝負になるかしら?と感じます。こういう実感は実際に開発してみてじゃないと得られないので、新鮮です。

強いて言えば、メソッド名が 大文字始まりなのに成れないのと、せっかくの静的型付けなのに C++ の const 連鎖的なのが出来ない点ですかにゃ。特に C++ の const はなくなってみると良いものだったのだなぁと 改めて実感してしまいました。


* * *


もう、一日中コードを書いていられるのが楽しくって楽しくって、全然定時じゃ満足できなっくて、いつまでもコードを書いていて もう閉めるよ!と会社を追い出される感じです。(残業代どろぼーですね...)・・・というか、開発会社が 遅くとも21時前には閉まっちゃうというのは、隔世の感を感じます。世の中良くなったものだわ。

というわけで、LSI設計してたり、謎のSIer 的な「こんなのプログラミングじゃない」的開発に従事したりで、この2年弱はプログラマしてる実感が全くなかったわたしにとって、本当に久しぶりにプログラマしています。充実です。

今作ってる案件をマルっと終わらするたら、 来年の1月には今の会社を辞められる段取りなのですが、まだ次の会社を決めていません。最後の最後で仕事が楽しいと後ろ髪引かれてしまいますよね。