ThinkPad が dis られて悲しい
職場に ThinkPad X240 が まとまった台数購入されていて、しかもそれへの不満から ThinkPad が盛大に dis られていて悲しいです。いわく、
- 5ボタントラックパッド が大層使いにくい
- 品質がよろしくない
・・・・うっ。
最初のやつ、5ボタントラックパッドですが、まぁ、すごく使いにくいですね、アレ。
2015年モデルからはトラックポイントの物理ボタンが復活しているので、この特徴は 2014年モデル一世代のものとなりましたから、買った時期の運が悪かったという話なのですが、運で片付けてlenovoを擁護するような話でもないのは確かです。
わたしも店頭に触りに行って「これはないわー」とかやっていたのですが、はじめて「実作業」で使用すると、想像以上に使いにくいですね。十年来のThinkPadユーザなのにまったくTrackPoint がうまく操れないという..。手がTrackPointを覚えているから、バーチャルな感じのボタンでも行けると思ったんですけど、甘かったです。
X1 Carbon の Adaptive Keyboard といい、ちょっと試作してみただけで使いにくいことくらいすぐにわかったでしょうに、どうして強行してしまったのか、とは思います。
品質面については、直接見ていないので又聞きですが、無線LANがプツプツ切れたりとか、いろいろあったみたいです。X240に限らず、lenovo になってからは トラブルが多いという印象があるようです。ネットでも目にしますね。
この点については、IBM時代もモデルによっては持病持ちとかいろいろあったなぁと思いますので、わたし個人としては、設計的な品質じゃなくって、製造的な品質ですとかサポートの問題ですとか、そういうパラメータが大きいような気がしているのですが、本当の所はどうなんでしょうね?
実態はともあれ、「ThinkPad は堅牢」「壊れにくい」というイメージが失われてしまっているのは多分確かで、だからこそ最近「日本・米沢生産」を強調し、品質のイメージアップを頑張っているのかもしれませんね。
* * *
ThinkPad の売りといえば、「奇をてらわない『標準』であり、品質がよく、なにより頑健」というイメージでした。この3つは「プロの道具」として素晴らしいブランド力ですね。
「標準」は PC の本家 IBM だからこそですし、その象徴としての7段キーボードでしたし、ユーザが保守・修理することを想定したハードウェアでありました。クォリティの高い UI や UX のためにコスト増になっても良いと考える社風と、ノートパソコンに求められるUX のために必要とされた頑健さが ThinkPad の ファン層を育んできたのでした。
「標準を大切にすること」については、lenovo自身が「やめました」と公言しています。これについては賛否両論なのかもしれません*1。でも、品質論についてはみんなが「ちょっとなー」と思っていると感じていて、それは先に述べた問題もあるのですけれど、なによりも今の ThinkPad ってすごく安っぽく感じるんですよね。
たとえば X240 って X121e や Edge とかの「XじゃないライトX」「ThinkPad じゃない ライトThinkPad」と、もう品質の差――コストをかけた頑健さやUI/UXのリッチさを感じられないのですよね。X100 や Edge が登場したときには確かにあったそれがなくなったということは、つまりクォリティダウンしているということになります。
往年のThinkPad ファンとしては「lenovo は もう二度と買わない」と言われると悲しくなるのですが、反論できずに頷くしか無いというのが、また、たまらなく切なく感じました。
もしかしてそれは lenovo になったからというより、環境がかつてのThinkPad のようなPCが商売になるような時代とは違う、ということなのかもしれませんが、どちらにしても「終わった」ことには変わりがないのです*2。
ご報告
というわけで、さらっと職場の話が出てきたとおり、めでたく就職することができました。
転職先を決めないで「会社やめる!」と踏み切った時は、かなり楽観していたのですが、現実は「お祈り」されること多しでした。しくしく。それは、自己評価が高すぎた、という大きな要因はさておいて(^^;、チャレンジャブルな転職が難しい年齢になってしまったのね、とも、しがらみが求人案件のガード条件として予想以上に強く働くことを実感したりとか。そうしてみて、はじめて「何を選ぶか」を真剣に考えた気がします。
やめたよエントリのコメント欄で求人についていろいろな方からご親切を頂いたのですが、返答もせず不義理をしてしまい申し訳ありません。悩んでいる内にお返事の時期を逸して放置となってしまいました。
実際の所、終わってみれば自分にとってもサプライズ転職な感じになりまして、辞めた時にやりたかった「チャレンジ」とは別のことになってしましましたが、ことチャレンジャブルという点については他の選択肢と比べても、相手をとって不足がないものとなりました。
この先自らがどうなってしまうのかさっぱり予想が付きませんが、とりえあえず当面の収入が安定したので我慢していた技術書買いまくってます。リーマン・ショック以降下がった年収分のしわ寄せがここに来ていましたので、欲しい本がいっぱい溜まっておりましたのよ。しあわせです。