標準レンズ

高校生のころは 28mm レンズが大好きでした。その当時でも昔のレンズだった余り性能の良くない標準ズーム(寄れないのが痛い)と 50mm しか無かったところに、初めて自分のお金で買った 28mm で、以後大のお気に入り、私の目はすっかり 28mm になってしまいました。

ところが面白いもので、ここ最近(と言ってももう3年くらいかしら)は、50mm がお気に入りになっています。28mm と 50mm のペアでずっと撮っていた学生時代ですが、その後写真を全く撮らなくなって、で再び初めて見たら すっかり 50mm ばかりになっていたという・・・。我ながらどんな心境の変化なのかサッパリ解りません。自分って不思議。

さて、この50mm、よく「標準レンズ」と言われていて、人間の目の画角・遠近感に一番近いと写真の本なんかに説明されています。写真を始めた当時は「ふーん」と思いつつも、実際一眼レフで50mm を使っていると、なんというか、「狭い」。自然な画角というよりは望遠よりなんじゃない?と思っていました。

で、レンジファインダーのカメラを使い出してようやく「標準」に納得いきました。私は Nikon S3 でレンジファインダーデビューしたのですが、このカメラのファインダーは等倍です。等倍ファインダーの醍醐味は両目を開けた撮影です。等倍だからファインダーを覗きながら左の目でも同時に被写体を見ることができます。その何がよいかって、そうすると、フレームが風景の中に浮かび上がってきます。目の中にフレームが組み込まれたような見ばえは、一度慣れると病みつきです。

で、50mmフレームの大きさは、丁度片目で無理なく見渡せる範囲にぴったりです。あーーーー、標準レンズってこういう事だったのですね。