カラクリ荘の異人たち 〜もしくは賽河原町奇談〜

カラクリ荘の異人たち?もしくは賽河原町奇談? (GA文庫 し 3-1)

カラクリ荘の異人たち?もしくは賽河原町奇談? (GA文庫 し 3-1)

導入部でなんとも本の中に入り込みにくかったから、あんまり面白い本じゃないのかなと思ったのだけれど、読み終わればとてもよかったです。これだから本は読んでみないとわからないなぁ。嘘つきみーくん・・・ほどじゃないけれど、この話の主人公 太一も 心を患っているところがあって、だから地の文が彼だと読みにくいのです。もちっと工夫が欲しいかな・・・と思ったのは前半までの話。

彼方と此方の境界の町 賽河原町と、その町に突然住むことになった少年、少年が抱える心の闇、素敵な住人たち、この雰囲気は好きです。読み終わったとき、何が終わった、なにが変わったという明確な区切り感は(作中のイベントはそれなりに大きいのだけれど)はっきり言ってあまり無いのですが、それでも何かの進展に充足した感じがあって、そこが良い。

続編よみたいなぁ。