LLTVに行ってきました。

今年もLLイベントに行ってきました。

いきなりネガティブなことを書いてしまいますが、いろんな「LLの祭典」という色合いは年々失せ、一方で代わりに「Blog や Web の有名人に会いにいこーっ」みたいな色が強くなった気がします。

ちなみに今回のイベントの LL = PerlPythonRubyJava、史郎さん、といった感じ。


Language Update は今回ないよ。

ΩΩ Ω<な、なんだって――!!?

今回はまつもとさんが居ないよ。

ΩΩ Ω<な、なんだって――!!?

・・・ということで、泡沫言語のいろんな状況をみてうれしくなりたい趣味のわたしはいきなりがっくり。

朝から生テレビ!


史郎さんがおもしろそうなことをいっぱい降るのに、ほかの二人がボールを投げ返してくれない。斜め上の話に言っちゃうぅ、、というフラストレーションが貯まることが多かったです。

はわたしが「聴きたい!」と思うネタでした。

特に「でもケータイの UI って プログラムに向いてないよね。プログラミング言語って、キーボードに向けて作られた UI だよね。」みたいな話の振りを「俺は興味がない」でバッサリ切って捨て、ケータイでコミする話にしちゃった よしおか さんには、突っ込みたい気分でいっぱいでした。うー、、この話聴きたいのに!聴きたいのにぃーっ!

それでもこのネタは、一度ずらされても史郎さんが方向修正して、弾さんが「プログラムプログラムしていないプログラムの復権シェルスクリプトを書くみたいな)。見る人が見ればプログラムだけれどやる人がやる人から見ればプログラムのつもりはない。」みたいに話しを運んでくれた時には「よぉーっし!Danさん、GJですよ」・・と思ったのですが、そこから話しを掘り下げるでもなく、終わってしまって、残念。

並列に絡んで「ループをなくす話」はとても興味深くって、たとえば Etoys は もともとループの無い設計で、そこはたしか並列も云々という話を昔聴いたことがあった記憶があるのだけれど(どこだったけ、、、ソースが出せない)その話と、今 Etoys は ループをサポートしてしまっている事実と、弾さんが言っていた「アンラーニングはラーニングより難しい」みたいな名言とが絡んで、わたしの頭の中でグルグルと。


朝から生テレビでようやく話しが面白くなりそうになったのがデバッガの(特に並列デバッガ)の話で、史郎さんが「頭の蓋をハズして」と前置きし豊かな想像力で「デバッグ何が難しいか、状況の再現が難しい。もしメモリの帯域が無限大にあって帯域も無限大だったら、すべての人の実行トレースが得られる。――って、どう?」みたいな話が飛び出してきて、あぁこれは id:wraith13さんに話を凄く聴きたいって思いました。

ログの話とか、再現性のほとんど無いバグをどこまででバッグすべきか、みたいに話が流れ出したところ、残念ながら時間切れ。

LLフィーリングカップ

正直どうでもよかったです。ごめんなさい。

お昼休憩

今日のイベントで一番印象に残ったのがお昼ご飯。何気なく入ったラーメン屋さんの狭い店内に ダンと愉快な仲間たちさんが!

ラーメンをすすりながら聞き耳を立てると、「官僚は中途採用オンリーで。社会の仕組みを知らないで新卒採用ってのはおかしい」「ぺーぺーの公務員は徴兵式」・・・みたいな 404なおもしろネタをポンポン披露されていて、正直もったいない。

外を歩くLLTV参加者に「みんな ここにこーーーいっ!ユニバーース!」と叫び出したかったです。

で、これ関連して思ったのは、豪華顔ぶれでラーメン談義だったのに、ほぼ弾さんの独壇場に「まるで 本家朝生の田原総一朗ばりね」と思ってしまいました。さらに連想して LLTVの「朝生」も弾さんを司会にもっとウジャウジャ面子をそろえてゴチャゴチャ話した方がエンタメとしては面白かったかも、と言う風に思ってしまいました。

まったく技術者向けな感じじゃなくなっちゃいますけれど、ニコニコ生放送とかでどうでしょう?

渡る世間は雲ばかり

お昼休みによほど興奮してしまったせいか、自分でも気づかぬうちに深い眠りに・・・ああぁぁ、モッタイナイ。

ひがさんが 持ち時間をオーバーしても「そんなのかんけいねぇ」と、よくわかんにゃいコードをコーディングしてたのをウニャウニャ夢うつつには覚えているのですけれど(^^;

その後の高井さんと松尾さんのからはバッチリ起きて見れました。いろいろ興味深い内容で、とりあえず Kay を使ってみようかな、とか、SIer の話とか(「クラウドで抽象SIer にも直接受注のチャンスが!」・・というひがさんに「1000人規模の受託案件で後払いとか、お金バッファはどうするの?」みたいな)本当に面白かったのだから、前半寝てたのはやっぱりモッタイナイ。

「最近のJava は LL」が(このイベント的に)冗談なのか本気なのかは深く考えないことにします。

個人的には高井さんが本当に面白くって、お話をいつまでも聴いていたいなぁ――という あまり技術とは関係のない印象が一番強く焼き付いたり。

プロトタイピング〜ものづくりの流儀〜

憧れます。・・・ごめんなさい。新人のころあまりにブキッチョで、ハードウェア技術者になっちゃダメと太鼓判をおされた わたしには、あまりにまぶしすぎる世界です。

ところで、takram といえばタグタイプですが、自作キットってどうなったんでしたっけ。

劇的ビフォーアフター

タイトルをみて「Cプログラミング診断室」みたいなのを想像してたのですが、中身はちょっと違っていました。SLコマンドは面白かったけれど、純粋にネタであったのでここでは割愛。

史郎さん。

ls コマンドを CiSE という Cのセマンティクスを保った Lisp で書き直すネタ。実は C と一対一だけれど 別言語、というのは われらが Smalltalk ですと、SqueakVM の記述に使っている Slang があります。

本来シンタックスのみを別の言語に見せかけるというのは悪い手で、それこそ Cプログラミング診断室での治療対象になっています。Smalltalk がこれをする理由は、Smalltalk としても解釈可能なコードとすることで、比類なくリッチな Smalltalk の 動的デバッキング環境で開発できるからです。

ですが、CiSE はちょっと違っていて、Lisp の パワーはそのカッコばかりのシンタックスに宿るから、Cのセマンティクスを保っていても カッコだらけの文法に変形しただけで、Lisp の大きなパワー ――マクロを使うことが出来るのです。

なんということでしょう、カッコを増やすだけで、あの古くさく低レベルな C が モダンな抽象言語に早変わり。

一度カッコ文法に置き換えてしまえば 本物のマクロが、メタプログラミングが出来てしまうので、好きなだけ抽象言語化することが出来ます。これは凄い!!――あまりのすごさにわたし、「こりは仕事で使えるかしら」と考え始めてしまう「ゴールデンハンマー」アンチパターンに填ってしまった所なのですが、そこらへんにちゃんと釘を刺してくれるのが史郎さんの憎いところ。でも本当に魅力的なカッコ!

カッコって凄いわっ。頭で理解していた「カッコの力」に 初めて心に染み渡ったというか。やばい、Lisp に染まりそう。



當仲さんのシェルスクリプトとテキストファイルだけでRDBMSも使わず システムを作って納品しちゃう話は、本当にビフォーアフター的。Webでこの話を聞いたら きっと色眼鏡で見てしまいそうですが、イベントで聴くと凄ーい、と思ってしまうのだから、わたしってばいい加減だなぁ。

LLレッドカーペット

最後の漫才で、前の9人のネタの記憶が全部吹っ飛びました。

な、なにやってんですか!

おまけ:抽選会

何回かLLイベントに参加してきたわたしですが、今回はじめてプレゼント抽選会のボールをキャッチできたのですよ!うれしいっ。

うっきうっきと 交換所に足を運ぶと、いただけたのはこちらの本。

・・・今回の LLTV のネタ的においしい本なのではあるのですが、ゴメン、持ってます...orz 後で誰かにあげようっと。

それにしても交換所ではあちこちで「あーっ、持ってる本だ」という声が聞こえます。ベストセラーならいざ知らず、Erlangの本とかのようなコアな本をプレゼントしても持っている人によく当たっちゃう、というのは、考えてみればちょっと凄い場ですよね。


* * *


というわけで、出だしでブーブーいいながら、結局あなた、めいいっぱい愉しんでるじゃん・・と突っ込まれたらグゥの音もでませんです。関係者のみなさま、お疲れ様&ありがと様でした。

来年も行きますよ!