Ubuntu 10.4 Netbook Edition を入れてみた

最近 Ubuntu 入れてみた系ばっかりで、恐縮なのですが、ThinkPad X21 がハードウェア的に寿命なのと、最近 愛用の風子さん(Wind Netbook U100) でも pubuntu ばかり使っていて(Webだってpubuntuの firefox でみてたり)、この Windows XP って動作を重くすることとウィンドウを狭くすることくらいにしか役に立っていないんじゃないかしら、、なあんて想い始めてしまったりで、思い切って Ubuntuデュアルブートで入れてみました。

Ubuntu は昔から Netbook Remix と言うのがあったのだけれど、10.4 で Edition に格上げになったということで、ちょっと興味がありました。

基本的には普通のデスクトップと変わらないのですが、

  • デスクトップが壁紙じゃなくって階層ランチャーだよ
  • GNOME の上下パネルが上に集約されたよ
  • アプリを起動すると必ず最大化で起動するよ
  • 最大化で起動したときはウィンドウのタイトルバーがなくなるよ

という感じで、上下に狭い Netbook にはいい感じ。特に最大化したときはこんな(↓)

○普通のUbuntu


Netbook Edition

ふうで、バー2本分の節約は大きいなぁ、といった実感です。いっそのことMacみたいにメニューバーも上パネルに統合されてしまえばいいのに、とか思ったりしますが、スペースが全然ないですね。

一方「いつでも最大化」はわたしにとっては微妙かな?

確かに Netbook は画面が狭いから最大化して使うことが多そうですが、わたしに限れば色々ウィンドウを見比べながら作業すること──たとえば ブラウザでサイトをみながらEmacsでコードを書きつつしつつ端末でごにょごにょする、なぁんてことが普通です。そんなとき何かを起動する度に最大化しちゃうのは結構うざったいです。(どこかで設定できるのかな?)

同じ理由で複数面のデスクトップがないのも残念賞。あれは色々ウィンドウを開く人には福音です。

デスクトップが階層ランチャーなのは、Linux的にはいいかな?と思います。

WindowsExplorer が頑張って、拡張子でそのデータを扱うアプリケーションを探してくるので、データファイルも実行ファイルもダブルクリックでアプリケーションが起動します。アプリだろうとデータだろうと「ファイラで探してクリクリッ」でOK というのはわかりやすいし、それが拡張子によってゴニョゴニョされているとユーザーが知っていて、簡単に理解できるシンプルな仕組みなのもいい感じ。

けれど Linuxでは ちょっと前までのファイラだと、そういうことはしてくれなかったし、してくれても何だか違和感を感じてしまう。(だってスクリプトの頭に #! でコマンドパスを指定する世界ですよ!)

そういう意味で、世界が階層ランチャーからはじまるUI は意外にしっくりくるなぁと思ったり。

そんなこんなでNetbook Edition は 「デスクトップ」という概念を廃するというのがコンセプトなのかな?と思ったり。ウィンドウ化はできてしまうけれど基本的に醸し出したいのは iPhone のような世界観なのかも。

今のところの印象は、使いやすさと馴染みにくさの板ばさみみたいな感じです。Emacs とか使っていると「ウィンドウになじまないなぁ」と思うものの、GNU Smalltalk の Visual GST とか使ってると、デフォルト最大化は馴染むなぁ、と感じます。

Visual GST実行時エラーがおきるとデバッガのウィンドウが開くのですが、これまたサイズが大きくって、ネットブックの画面からはみ出してしまうのですよね(^^;

こういう感じの大きな画面を要求するアプリには Netbook Edition はとっても良いかんじです。


* * *


さて、Ubuntu Netbook Edition で困っていないのかというと、うーん、実はちょっとこまってたり。

MSI Wind Netbookタッチパッドには Synaptics製のものと、Sentelic製のものの2つがあるのですが、うちのは Sentelic製。で、タップでクリックはウザいので切りたいのですが、Sentelic だとタッチパッドの設定ができないでやんの...しくしく。

最近のLinux は枯れた市販PCならばこういう「どこそこ製」を意識しなくともセットアップに苦労しない・・と思っていたので、油断しました。

Sentelic のタッチパッドWindows だって Wind Netbook の鬼門だったから、仕方がないのは仕方ない( Sentelic でググると Wind Netbook の情報ばかり出てきますよ...)。

でも「単に『タップでクリック』を切りたいだけなのに...」で躓くLinuxと、#1バグのおかけで躓くようなハードウェアが淘汰されていくWindowsの、壁は厚いなぁと思ったり。

Mac みたいに (欲しいと思わせるクールな)ハードウェアとセットで売っていれば、この点は解消なのですけれど。どこかにそういうブランドないかなー。