回帰祭

小林めぐみねこたま が好き。

回帰祭 (ハヤカワ文庫JA)

回帰祭 (ハヤカワ文庫JA)

宇宙移民の末、中途半端なテラフォーミングによるドーム(=不時着した移民船)暮らしで世代を重ねた星の物語だけれども、その不自然な町のしきたりを紐解くと、謎と陰謀が重ねがけされている、その一枚一枚をはがしていく、ミステリーな展開が、ページをめくる手を止める隙を与えません。うぅ、、早く寝なくちゃ、寝なくちゃ、、と思いつつ、最後まで一気読みしてしまいました。

そんなこんなで、読んでいる最中はぞくぞくと面白かったのだけれども、読み終わってみるとそんなにおもしろくなかったような。ネタバレはいくないので詳しくは書かないのですが、どうにも振り返れば結局どういう話だったのだろう、と思ってしまうのを止められない。

そう感じてしまうのは、物語のけりは付いたのに、どうにも食べ残し感が胸の中に残ってしまう構成だからかしら。