GOSIC III

いよいよデレフェーズに突入のヴィクトリアです。ゴシックは3からが本番ですよ!

前作で、その素性が明らかになったヴィクトリア。大きな大きなものがたりの入り口にたった感はあるものの、今回は一弥の単独行動。だってヴィクトリアが風邪を引いてしまうのです。ぐじゃっ!

一人で向かったデパートで、事件に巻き込まれる一弥ですが、ヴィクトリアに電話で助けを求めるのです・・・というか一弥が無自覚で酷いんです。

「君なんか、死ぬほど困ってたって、絶対に助けてやらん」
『……ヴィクトリカ、君ねぇ。だけど君、こう言うときに役に立たなかったら、ただの意地悪っ子だよ?』
ヴィクトリカは一弥の暴言にびっくりしたように、緑色の瞳を大きく見開いた。瞳がどんどん潤んでいく。小さな両手で受話器をギュッとつかみ、震える声で、
「ち、ちがう……、わたしは意地悪っ子じゃない、ぞ……」
『じゃ、助けてよ!』
「…………!?」

鬼です、一弥。

あのドリル警部(本名覚えられず、勝手に命名)のドリルな髪型の秘密とか、ビクトリアの一弥に引かれていく気持ちですとか、よみどころいっぱいの3巻目でした。ただ、この幸せの序章が、未来に立ちこめる暗雲の予兆とあいまって、不吉さを感じさせるのが、素直にほわっとしていられないのです。

ところで、GOSIC III ですが、先日の大雨の日に持ち歩いていて、カバンの中に、ビニール袋に来るんで持ち歩いていたのにも関わらず、浸水してしまったのです。重石を乗っけて乾かしましたが、マシにはなっても、元に戻ることもなく。

ああ、なんたること、なんたること。しくしく。