Squeak eToys がいまいち注目を集めない。なぜだ

重力といえは、重力加速度が 9.いくつ だったことと、
「放物線」という言葉と方程式くらいしか覚えていなかったりする猫ですが、せっかく重力シミュレーションを y = ax^2 で実装したんだから、ただ落ちるだけでなく放り投げて 文字通り放物線を描けるように、マウスでドラッグして離すと慣性を与えられる仕組みを追加しようと思い立ちました。

・・・が、思った通りにマウスイベントを組み込めない。「掴んで投げる」が難しい。うー、、Sensor に聞けば一発なのに、パネルスクリプティングからコードウインドウに切り替えれば一発で出来るのに、出来るのに〜〜、と思いつつ、パネルスクリプティングでがんばってました。(結局まだできてない)


* * *


eToys って、やってみると とても楽しいですね〜♪

子供の頃に夢中返したブロック遊び(レゴとかダイヤとか)を思い出しました。目的のない創造が楽しくっていろいろ作りたくなっちゃいます。

そんな やってみれば楽しい Squeak eToys ですが、教育用としては注目を浴びているモノの、今一歩「やってみたいなぁ」という最初の一歩の魅惑に欠ける気がします。

eToys は、おそらく「プログラミングに興味はないがプログラムは作りたい*1」という層に魅力的に見えないんじゃないかしら。どうしたって「動くお絵かき帳」に見えてしまうので、「幼児向け」「本格的なモノが作れるような感じがしない」という印象を与えてしまうのが痛いと思うのです。(それが実は「ダイナミックドキュメント」という強力ツールだったとしても)

「アプリケーション指向」というか、「で、このツールで何が出来るんだい」になっちゃう中で、コンピュータそのものの嬉しさを誰にでも、なSqueak を魅惑的に伝えるのは難しい。

「ツールにしちゃう」という手もあると思うのです。例えば「超強力なプレゼンツール」「アイデアエディター」「ゲーム作成ツール」などなど。でも、それは Squeak (というか Smalltalk)の本質に反するというか少なくともダイナブックじゃないものになっちゃうと 私は思います。

Squeak eToys はツールに見せかけて言語だ」というもあって、動く絵なんてのは乱暴に言えば標準出力みたいなもんで、そっちが本質じゃないという。言語を操ることそのものが目的で、そこが魅力であり、門外者を魅惑できないところでもあり。

ということは、Squeak eToys は Squeak であろうとする限りユーザはあんまり増えないという悲しい結論に・・・。いあいあ、今のコンピュータに対する認識そのものを(物量と世代交代で)越えればいいんじゃないってことで、OLPCSqueak に期待!・・かな?

*1:このフレーズは、2年くらい前の Matz にっき の HSP論議のうすたさんコメントで、なんとも心にひっかがったので一度使ってみたかったのです。