C4行ってきました(その2)

C4 に行ったもう一つの目的は、Squeak でのプレゼンが見たい!です。いろんな人が Squeak でプレゼンするのを見られる機会は貴重です。で、実際にみると、山宮さんのみたいに洗練されていたり、立命館大学の高田さんの ちょっとづつ四角モーフをずらしてみたり等、ホントにいろいろで、パワポみたいに型にはまって無くて楽しいなぁ、でした。

さて、続き。

阿部さんの Hands-on ワークショップ

一つわかったのは、アタシのノートは遅いということです。一人でまったり使ってるときは気にならなかったのだけど、動作がモッサリすぎて阿部さんのワークショップについてけなかった・・・。買い換え時かしらん。

お題は「テキスト と 入れ物 と 以下を加える はとても便利」。「テキスト」は便利だよ〜から、サイコロつくって結果を入れ物に入れて・・・と、トントンと展開されるプレゼンに、「なんてことでしょう。ただのテキストと入れ物と四角形が、匠の手にかかるとサイコロと集計棒グラフに姿を変えてしまったのです」――なんて脳内ナレーションが鳴り響きました。阿部さんのプレゼンは驚異的に上手だなぁ(笑)

eToys の「入れ物」は、アニメを作るときに遣うもの・・レベルの認識しかなかった猫ですが、なるほど あれはコレクションなのですね。考えもしなかったです。ワークショップでは、テキストを

して、入れ物の中に四角形を入れて兄弟を作って

とペタペタしてチクタクしたらあっという間に棒グラフがニョキニョキと伸びました。おおっ、なんか eToysって プログラミング言語っぽい!(←何をいまさら)

どうも「動く絵」というのに特化されてるんだ、という思いこみが強かったせいか、頭が凝り固まっていたようです。eToys の「テキスト」や「入れ物」は普通のオブジェクト(配列とかテキストとか数値とかそういうの)に、プログラミングインターフェイスとして グラフィカルなビューが付いているだけで、コードがテキストでないだけの汎用的なプログラミング言語なんだなぁ、と言う印象を初めて持ちました。


ワークショップの後で入れ物のフレーズタイルをパラパラ眺めてみたのですが、入れ物 には [要素に送る]というタイルがあって、それの Smalltalk コードは、

スクリプト1
   self tellAllContents: #emptyScript

になんですね。メッセージセレクタのみしか送れない(ブロックコンテキストを渡せない)のが非常に惜しいのですが、良い感じです。なるほど ちゃんとした言語でしょ?

――実は、もしかしたら、もしかして eToys で仕事ができる?なぁんて思ってしまいたくなる、そんなプレゼンでした。「プログラマの為の eToys」なんて記事、誰かかかないかな〜。(←他力本願)


高田さんの「子供のプログラミングと大人のプログラミング」

立命館大学の高田さんのプレゼンは、小学生と大学生に Squeak でプログラミングを教えるという題材のもの。実は内容を良く覚えていなくって(ワークショップの後追い内職をついついやってしまって(^^;)) 出だしの、「Squeak って何?」を一言で説明するのに

子供でも簡単にプログラミングができる
              ↓
       簡単じゃないじゃん

           絵が動く
              ↓
       動いてなにが面白いの?

          紙と鉛筆

に落ち着いたと言う話(うろ覚えなのでちょっと違うかも)と、結構ぶっ飛んでた質疑応答の印象ばっかり残ってます。・・うう、勿体ない。

「ぶっ飛んでた質疑応答」とは、「文系の人は、世界を論理的に説明しようとする事に、恐怖を覚える みたいだけど、どう思いますか?」風なことだったのですが(もっと 目の覚めるような表現だった気が・・・。あぁ、劣化コピーになってしまった)、あたしゃ そういう「文系の人」は見たことないなぁ・・・、世界は広いなぁと毒気を抜かれてしまいました。

いえ、悪い意味じゃなくって、私の棲んでいる世界はお仕事プログラマの世界なので、「恐怖を覚えない人ふるい」にかけられた人だけが来る所だから、目にしないんだろうなと思うのだけど、でも「嫌悪」とかじゃなくて「恐怖」というのは全く想定外で、インパクト有ったわぁ。

猫的にはむしろそれに答えて誰かが言った「理系でも、単に知識と手順をコレクションしていくだけで、論理的思考の出来る人間は少なくなっている」の方が実感です。これは猫のお仕事的にもホントに深刻で、最近ほんとにほんとに頭を悩ませられていることでもあります。うーん、困ったもんです。



と言ったところでまだまだ続く。(もう記憶が揮発してきてるので、そういいつつ書けなかったりするかも(^^; )

追記 (2007-02-15)

このページへのリンク元と辿ったら、予期せず「文系」質問の方のページを発見。どうやら はてなの「おとなり日記」になっていたからのようです。素敵です、はてな。(阿部さんにもコメントで教えて貰いました、ありがとうございます)

論理による具体化の話 - Florian’s NewestDiary

しかし、深い・・・。

で、それに対して、(だれも質問しないのをいいことに(^^;)) Florian が「文系の人たちは、論理によって世界を分析、再構築することによって、分析している対象の世界(の自分の中での認識)が壊れるような獏たる不安を感じてるっぽいんだけど、それについて何か感触とかありますか?」というひじょーにアレな質問をしたことが発端です。

論理による具体化の話 - Florian’s NewestDiary

あたしの記憶が例によって劣化コピーすぎるのは置いといて、なんて凄みのある文言なのだろう、と思ってしまう。小説みたいです。(全然関係ないけど、今日改めて文章で見て、量子力学みたいな話だなぁと思ったり。)