C4行ってきました(その3)

そろそろ1週間。あんなに楽しかったのに、その記憶からディテール部分はまったくもって忘れてしまっています。

ことだま on Squeak の実践報告

正直あんまり興味はなかったのです。だから良く知らなかったのだけれど、なるほど、ああしてちゃんとした日本語になっているのを目の当たりにすると、納得させられました。あれはいいものです。

何よりも、教える人は発表も上手いなぁと思いました。15分で良くもあれだけ詰め込んで、駆け足感もギュウギュウ感もないとは・・・。プロ(?)の技を見たり!

最初のデモはゴキブリをピンセットで掴む、というもの。最初はゴキブリが動いていなかったり、重なると一緒に動くけど(ピンセットの真ん中にくっついているので)掴んでいるように見えなくても、場所を補正したり、音を入れたりと、どんどんそれっぽく上がっていって「たいしたこと無い」サンプルがみるみる「たいしたこと有る」プログラムに化けていくのが、上手い!

続くオルゴールを作るサンプルは、ゴキ・ピンセット以上に、おなかのそこから唸らせる教材でした。まず実物を分解させて構造を理解する。ことだま on Squeak 上で 鍵盤とシリンダ(は平面展開して譜面のようになる)を作り、オルゴールの仕組みそのままの 電子ピアノをつくる。

オルゴールという題材は、「ゲーム」が男の子向けで女の子がいまいち楽しそうに乗ってこないので・・・という話だったのですが、このバーチャルオルゴールは、自然とビートマニアに似てくるのが面白い。譜面と鍵盤が衝突したときに、別に音が鳴ら無ければならない訳じゃないので、絵を光らせたり、等々、どんどん「オルゴールじゃない」応用アプリが作れちゃう。(創意工夫で好きに発展させられる!)

http://www.crew.sfc.keio.ac.jp/squeak/teacher/fujisawa_elementary/fujisawa_elementary.html

教育はハックだなぁ、としみじみ実感した次第です。

# ところで、今後は 「ことだま on eToys」になるのかしら。

和田小学校 の校長先生


打ってかわって校長先生。C4 は教育 X コンピュータなので、いろんな人が同じ事をしているのが面白いです。視点が全然ちがうから新鮮で、非常に為になります。(上手く言葉に出来ないのだけれど)

紹介されたプロジェクトは、スクリプトに名前を付けていなかったり、深いネストのコピーを書いたり、プログラマな目から見ると洗練されていないのだけれど、「こうすると上手く教えられるかな」「こうすれば理解してもらえるかな」っていう工夫と熱意が凄かったっ!いいなぁ、生徒さん。

小学校1年生からのスクイーク、というのは凄い話だなぁ、と思う反面、その経験から「では、どうすればつまずかないのか」という工夫。「XY座標系の概念で躓く」という話から、パパート博士のマインドストームの「タートル幾何学」を思い出しました。教育のために座標系を使わない幾何学を作っちゃったパパートさんですが、それが子供に解りやすく学ぶ力を鍛えるのに良いという解がある。一方、とはいえ現実的に有用なXYの概念を、面白い動きのスクリプト(斜めに直線距離で動かず、必ず縦、横にアローを描くもの)で直感的に教えようという試みに、「先生って凄いな」と素直に感心してしまいました。

いかにも校長先生な方で、なんだか無性に学校という空間が懐かしくなってしまいました。