VQ1015 Entry を買いました
トイデジカメ VQ1015 Entry を、つい買ってしまいました。
本当は全然買うつもりはなかったのですが、「モノクロ」や「青みの強いカラー」 などのカラーモードを切り替えるのにファームウェアを差し替えてくださいという侠気あふれる仕様に、組み込み屋の魂が震えてしまいました(コード公開してくれないかな)。それでつい、ポチっとな、と(^^;
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VQ1015 Entry は、VQ1005 の後継機で、思った通りに写らない/外連味あふれる写真がとれる と大人気だったVQ1005 が、途中のロッドからまともに写るように改悪されてしまったことに悲しんだユーザーの声に応え、まともに写らない VQ1005 を復活させようと作ったカメラ。・・・なんだか凄い話です。
販売(&企画・開発)元のプロキッチンさんが作った取説には
- これはオモチャのカメラです
- ファインダーを覗いても思い通りの写真は撮れません。飾りと思ってフォルムを楽しんでください。
(中略)
- 正確さや誠実さを期待されても、答えられるかわかりません。おおらかな気持ちで接してください。
- 小さな体に機能満載のため、燃費はアメ車並みです。予備の電池を携帯することをお勧めします。
とかもう。とかもう。
実際に撮影してみると、なんかもう、あざといくらいに写りません。
構図は狙えません。(これでもトースターを真ん中に据えようとしたのです)
「トンネル効果」。オリジナルとちがい、ちゃんと写ってしまうレンズの前に、わざわざ遮光板をつけてケるという懲りよう。ただ、若干わざとらしいのが気になります。(←な価値観が進歩すると「ちゃんとレンズの周辺減光です」が謳い文句になるのかしら。凄い話です)
ソフトフォーカスが掛かっているみたいで、白飛びするとこんな風に光る光る。ちょっとだけベス単みたいです。
と、文句を言っているようでに見えて、ここがうれしいポイントという、なんだか妙なアレです。わたしみたいな写真下手だと、下手に狙うよりこういう偶然の構図・偶然の露出に頼った方が見られる写真が撮れるかしら。(←努力する気なし発言)それに
とか、画面2分割な駄目すぎる写真でも、なんだか素敵な出来に思えてしまうのが愉しい。
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VQ1015 Entry は、本当に努力して写らないようにしているカメラです。ニーズはそこにあるから、なのですが、しかしピンホールカメラにも劣るような写りが求められて、そして売れているというのは、写真器材の進歩はなんだったのかと思わなくもないです。でも愉しい!
この愉しさってなんなんでしょうね。