ETCのエトセトラ

その対応はおかしくないか? | おごちゃんの雑文で、ETC車載器を作っていたときのことを思い出しました。

わたしが ETC に関わっていたときは ETCの立ち上げ時で、もう7,8年くらい前になるのかな?そのときはわたしは下っ端だったし(情報は伝言ゲーム)、昔すぎて記憶も捏造入っているのですが。嘘半分くらいでお楽しみくださいまし。


* * *


わたしの記憶が確かなら、確か ETCレーンは当初のお話だともっと長い予定だったのだけれど、途中で短く(ETCじゃない料金所レーンの長さ)になったと思います。今ある高速道路に新たに長いレーンを作る土地はやっぱり無いわけで。最初は理想を、けれど現実が、というお話、かな?

レーンが短いと何が問題なのかというと、必要な通信時間が稼げなくなること(T△T)。ぶっちゃけ、ゲートバーまでの走行距離が短すぎて、早く走られると必要なやりとり(料金授受)を完了してからバーを開いたんじゃ、ゆとりがなさ過ぎです。そこでコネクションが確立し(て、カードが刺さってることを確認し)たら、即バーが開かれる仕様になりました、たしか。*1

カード有りでコネクションが確立すればもう料金収受は成功したようなものですから、問題なし。例外的状況(通信が途中でエラー、などなど)で結果的に料金収受できなかった場合は車載器が「右によれー」みたいな指示をドライバーに出します。

ゲートバーの開タイミングは安全に対するドライバへのUIとして、これまでもいろいろ試行錯誤されていると思います。ただ、

これまではゲートに進入すると直ちにETC開閉バーが開きましたが、現在は開閉バーの開くタイミングが遅くなっています。

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は、思い出的になんだか複雑な気分です。・・・あ、わたしは 「安全 > 渋滞緩和」なので、安全のためにタイミングを遅くするのは良いことだと思ってますよ*2

そういえばETC、実は仕様上プリペイドカードにも対応しています(カード種別コード上はある)が、知っての通り現実には対応していません。止まる頻度が高くなるので渋滞緩和の効果が薄れるし、追突事故も起きやすくなります。当然といえば当然ですね。

あのバーは車がかなりのスピードでぶつかってきても安全なように、アッサリポッキリ折れるようになってるのですが、それの開発もいろいろ大変だったみたいです。やわらかくしたら、風が吹いて折れたとか(高速道路は高い位置にあるので風が結構強いです)そんな話を聞きました。バーの開閉速度との兼ね合いとか。

ETC は DSRC という通信プロトコル 上に乗っかってるのですが、作っちゃった以上、いろいろ応用したいという要望があって、駐車場を管理してみたり、石原都知事ディーゼル税金とるぞプランでしたりとか、アイデアはいろいろありました。サービスエリアの駐車場でDSRC経由のインターネット接続をするぞー!・・みたいなのもあったなぁ。その中の駐車場管理実験システムをやったときの裏技対策テストが大変でした。バックで走ってきたら、とか、二台の車が隙間無く入ってきたらとか、一度進入してゲートがあいたらバックででて、別のクルマが入ってきたらとかとか。わたしは運転が下手なので、もしドライバ役が回ってきたらどうしよう・・みたいな恐怖の試験項目。結局「みんな運転上手いな〜」とのんきにおもいながら、わたしはせっせとノートPCでログ解析でした。

ETCの方のテストでは、テストコースに行ったりしました。低μ路とかいろいろあって「ほへーっ♪」となるのですが、それは最初だけ。100周も同じコースをぐるんぐるん回ってると、飽きてきて単調で、もう、とてもとても眠くなります。学校の授業を思い出しましたよ。後部座席にはオシロスコープなんかがスタンバイ。ちょっとした開発室になってました。移動開発室とか格好いいかもとか妄想しつつお仕事です。

わたしはクルマ好きじゃないのでテストコースはいろいろモッタイナイ体験でした(何でお前なんだよ、的なことは言われたり)。反面、「まだオープンしていない高速道路を走る」とか「声優さんの音声案内ネタ録音」はわたしは体験出来ませんでした(先輩が担当しました)。とくに声優さんは、声優さんは〜、、、くやしい。


――たんなる思い出の列挙で、オチはないですよ。

(繰り返しになりますが、ずいぶん前のことを記憶だけを頼りに書いているので、勘違い甚だしかったりするとおもいます。平たく言えば嘘800かも。)

*1:見込みバーオープンになったのは覚えているのですが、正確な見込み確定タイミングは実は全然覚えてません(^^;

*2:もしバーが開きっぱなしだとしても、レーンの中は緊急時によけることすら出来ない環境ですので、徐行したほうが良いです。(と、日頃高速道路を使わないわたしが言う)