灼眼のシャナXXI

XXI を「にじゅういち」とはすんなり読めないローマ数字なれしていないわたしです。

ドラえもんの主人公はドラえもんじゃなくってのび太なんだよ」的に悠二を主人公と捉えるには難しくなってきたこのシリーズ(だって、悪役の親玉ですよ!)、思えばずいぶんな長編になりました。正直そろそろキャラ多すぎて追いきれませんです(読みながらコの人誰だっけ、と思うことが増えたなぁ)...orz

悠二の裏切り(?)に「次はクライマックス!?」と毎巻買いつづけていましたが、気付けばあれから巻数は倍くらいになりました。でも、いよいよ(本当の)クライマックス。

XIVまでは徒は単純に「敵側」で、味方内部での三角関係ラブコメと、敵側との戦いが痛快な娯楽小説だったのです。当時は予想もしていなかったのですが、振り返れば「ここまでがプロローグだった」といわんばかりの話の膨らみっぷり、スケールの大きくなりっぷりの収束がようやくみえてきた感じです。

印象的なのは、本巻のプロローグ/エピローグで語られる、風に飛ばされるハンカチのエピソード。これは悠二が「仲間」であった最後の巻(XIV)のプロローグ/エピローグと対になっている文章なのですが、飛ばされるハンカチをとらなかった理由が「なぜだろう」から「自分自身の意志で、そこに」に変わっているのですよね。

「手紙」、「ヒラルダ」と回収されつつある伏線、そして本巻の(予想されていたとはいえ)衝撃的なラスト、それらがとっても疼きます(どうしたって本編に触れればネタバレに成らざるを得ない最終回前夜、これが限界です)。

こんなところで切られては。早く次巻を読ませてーーっ。