舞面真面とお面の女

死なない少女殺人事件が、どこか心にひっかがっていてついつい会社帰りに買ってしまいました。

舞面真面とお面の女 (メディアワークス文庫)

舞面真面とお面の女 (メディアワークス文庫)

箱を解き
石を解き
面を解け

工学部の大学院生、舞面真面(まいづらまとも)は、従姉妹の水面と共に曾祖父の残した謎の遺言の 謎解きにチャレンジするのですが、そこに表れる狐っぽいお面をかぶった不遜な態度の謎の中学生「みさき」が表れて・・・。

みたいな話で、オカルトと現実のどちらに針がふれるのか、どきどきしながら謎ときを読み進めるのは愉しいです(東亰異聞にちょっとだけスタンスが似てるかもしれない)

けれど、野崎まど。彼女(?)の書くものがたりはケレン味たっぷりのどんでん返しが定番で、後味の悪さを愉しむのが通なのです。そんなのありか!みたいな。

しかしこれはいいですね。最後の盤面をひっくり返す、飄々としてしかし銅しても感じてしまう「違和感」の不気味さが化け物じみていて実に素敵。

せめて、通りかかった奴とでも遊ばなければ、詰まらな過ぎて死んでしまう。そうは思わないか?それとも