[映]アムリタ - みねこあ

というわけで、デビュー作も続けて購入。すっかりファンだなぁ、わたしってば。

本作の魅力は最原最早のキュートなボケッぶりと常軌を逸した天才っぷり。よみながら主人公達と同じくわたしもその「天才」に引き込まれていく。ページを見る見るめくっていく。そうして、引き返せないところまで、のめり込んでしまうのは、一重に作者の力量でしょうか。

ネタ的には「空前絶後！」みたいと思ってしまったので、[魔人]ディレルを重ねてしまうけれど、そういう非人間的じゃない存在ではないのに、どうしても人間として違和感が隠せない、それがいよいよ恐ろしいものに感じさせてしまう。

多分、最初に読んでしまっていたら、あまりの後味の悪さに怒っていたかもしれない。けれど、野崎まどファン的にはそれを期待して読んでしまうあたり、訓練されてしまった自分にどうよ！？と思うと同時に、作者的には作品の幅的に苦しいのじゃないかなぁとか思ってしまいました。

必ずひっくり返すのならば、それは驚きじゃなくなっちゃうし、手の内がオープンならば読者との戦いは絶望的じゃないかなぁ、とかとか、いらぬ心配をしてしまいます。

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ところで、野崎まどさんの著者略歴の出鱈目さは、こんな処までネタふりまくらなくてもいいのに、とおもってしまいました。どこまでつづくのかしらん、と今後が愉しみです。