「モデルとは何か」について、お気に入りの引用

モデルってなぁに？という疑問に、とてもスッキリした説明を与えていて凄いなぁと思ったのです。

ビム > 了解. それじゃ, 始めにルートプランのモデル化について話そうか. モデルというのは何か分かるかい？
レナ > 分かるわよ. モデルってのは, 何かをまねるってことでしょ.
ビム > その通り. 数学ではね, モデルがとても重要なんだ. 悪いモデルはオリジナルを正しくまねることができない. あるいは現実を正しく反映していないともいえるかな. モデルでは再現できても, 現実の事柄には応用できないということはよくあることなんだ.
レナ > 例えば, ルートプランで, 一方通行の道もたくさんあることを見落としたりする場合ね?
ビム > そうだね. そもそも車が通れないような最短経路を出力してはまずいよね. でもね, モデルはまた複雑すぎてもいけないんだ. 本当に必要な事柄だけを選びとらなければいけない. これがうまくいかないと, 期待したような結果を得られないか, 結果を得るまでにとても時間がかかってしまうことになるんだ.

最短経路の本

この本とても面白い本です。超お勧め。

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大切な事なので最後にもういちど箇条書き。

• モデルとは、何かをまねる ということ
• 悪いモデルはオリジナルを正しくまねることができない。あるいは現実を正しく反映していない
• しかし、モデルはまた複雑すぎてもいけない。本当に必要な事柄だけを選びとらなければいけない

これを踏まえてのこの具体例が、また秀逸なんです。

レナ > これってミュンヘンの地下鉄(U-Bahn)の路線図よね? まさか, これが数学的モデルだとかいわないわよね.
ビム > それがモデルなんだな.ここには地下鉄や市電(S-Bahn)の路線図が描かれているけれど, 実際のミュンヘンの地図に一致しているわけじゃないよ. (中略)　この図ではまっすぐ北に伸びて, それから左に直角カーブして, さらにまっすぐ西に進んでいるけど, 実際はそうじゃないよね.
レナ > 全然まっすぐ走ってないわよ.
ビム > そう. この路線図みたいに, 垂直や水平の線や, たまに斜めの線を使っているのは, 地図を分かりやすくするためだよ.
レナ > ニセモノだけど, ホンモノより見やすいってわけね.
ビム > こういうのを現実の抽象化というんだ.

く〜〜っ。いつかわたしたちの仕事を理解してくれていない顧客に使って「アハッ！」させてみた〜い！