コミケット3日目

(作成中:本が多すぎ )

いよいよ3日目。なんか「雨が降るかも」的寸止め天候も、いよいよ3日目はヤバいかなって、空模様でした。ハラハラしながら一般列を並んだり。

結果的に雨には降られなくって、振り返ってみれば実にお外で並ぶのにちょうど良い空模様な3日間でした。さすがコミケットには天候魔術師がいるといわれるだけのことがあります。(でも、わたしたち始発組が入場した後に雨は降ったみたい/魔術師は始発で来ていたのか!?)

さてさて、3日目のジャンルですが、東方を嗜まないわたしには回るところが乏しかった2日目の皺寄せが如く、エッチ非エッチ問わず創作大好きなわたしとしては、この身を割いて各館に配置したいくらいに、まんべんなくどこも回りたいという地獄のようなジャンル配置。東123,456 に西1,2 と全部舐めるようにチェックが入ったノートを片手に、いざ突撃です。

なにはなくとも

3日目は会場一番に必ずいくことにしている UTUMNOさん。ほぼ 2週間に1冊のペースで何年本を出してるのでしょうか。
(写真)

うーむ。重ねるとホライゾンなみの厚つさよ?

男性向け創作

いわゆる男性向けオリジナルえっち。いあ、21世紀以来の男の子ブームにより June といよいよ境界線が曖昧になってきました。客層も、昔に比べると混じってるよーな。むー、10年一昔。秘密結社ゲルχさんがほぼ単独で頑張ってたのが懐かしい。

とはいえ、普通のエッチな本を並べても、アレですので、思う所があるものをちょっとだけピックアップという構成。


雨蘭さんの「いんび」。中身は普通のHな同人誌ですが、なんと8年ぶりだそうな。

そんな私がなんで同人誌をまた始めようかと思ったかと言うと、色々とありますが件の都条例もその理由の一つです。具体的に都条例の影響を受けたわけではなく、都条例問題によって考えさせられた結果、「表現領域の狭間」に気付いたのです。
その「狭間」とは一般誌とエロ漫画の狭間であり、コンビニ売りと書店売りの狭間であり、健全図書と有害図書の狭間です。
私はその狭間に自分の面白いと思う形があるんじゃないかと感じています。
特にロリに関しては、エロ雑誌では過激表現が足りないが、途上例に抵触するので一般誌では掲載できないという「ロリ亜空間」が生じてしまっています。

あたしも当時東京都の青少年健全育成条例改正案が何をもたらすか - みねこあで「ゾーニングすればみんな幸せなんて気軽に言う人は、本当にそれが何をもたらすか見えてますか?ゾーンを区切れば区切るほど表現という畑はやせ細っていくよ」みたいなことを書いていただけ(表現から距離のある人にはけっこう盲点なのですよね)に、本当にその狭間に落ちてしまった漫画家さんの存在に、あ、やっぱりそうなんだ、という気持ちと、だからこそ「同人誌で表現できる」という最後の選択肢の大事さを噛み締めてしまうのですよ。

と、本編よりもあとがきに注視してしまう悪い読者。

(写真)
よわみどりさんの「桃」。今回のはちょっとダーク。少女マンガな滑り出しと、でも「エロフィクションだから」な展開の強引さの「ひっかがり」が、手前にはられた伏線と最後のダークな落ちで縁落ちてしまう。そこの「少女マンガ」とのギャップを埋めた物の正体に、なんともやるせなさを感じます。相変わらず上手いなー。

(写真)
in the WATHERさんの「やよい式ドキドキ妄想」。うおなてれぴん先生の漫画は何をやっても(エッチでもアクションでも)ノホホンとしていて、そこがなんとも好きなのですが、この本も期待にこたえてのほんほんほんです。(しかし、キャンディーがなんでこんなに毒々しいのかしら)

そうそう、関係ないですがスマプリといえば、ピースブースのサークルカットがすごかったですね。同じキャラで見開き一杯・・・というのは過去も結構例はあるのですが、おなじポーズ率がここまで高いのはちょっと記憶にありませんです。壮観です。

(写真)
osakana.factoryさんの「なめんなよ!」。女装少年ものなのですが、その体裁が面白くって、漫画とイラストの中間的な。女装好きの少年が、町で出会ったかわいい男の子を同じ道に引きずり込むというストーリを、プロローグを4コマ、女装が楽しくなってあたりをイラストで、最後のむふふ部をイラスト風漫画(コマのない漫画)で魅せる16p(表紙込み)。なんというか、プロの犯行です。(ほんとにプロですが/工数と品質と魅せ方のバランス的な意味でも)


(写真)
アロママゴットさんの「言えなかったこと」。うん、シュールですよね。でも裏表紙もシュールです。
(写真)
あ、べつにストライクウィッチーズみたいな「そういう世界」という設定じゃないですよ。かぶってるのは彼女だけ。あれをごく普通に「変」と感じる世界観だとおもいます。にもかかわらず、中身は凄い純愛物。
(写真:どうかな?にあう の部分)
そして最後はすごくいい終わり方をするのです。それでいてフェチ度も何気に凄いのに、変態ちっくさがほとんどないという不思議なバランス。「こいつのパンツの中みてみたくない」「ただ彼女のパンツの下に興味があっただけなのだ」の意味が全然別物になってしまう所(しかも、エロ漫画なのに)がツボです。なんていうか、私の中のコミケット82大賞をあげたい同人誌です。

創作

(写真)
ていこくらんちさんの syashin-kissa シリーズ7作目「ツァイス越しのきみへ。」と、同シリーズ1-3の総集編。

わたしは、ていこくらんち さんは、vol.4 の「写真学校生」で知ってからファンなのですが、カメラファンによる写真漫画じゃなくって、写真をちゃんとやってる人の写真漫画ゆえの凄さというか深みが素敵で、そこに薀蓄とかじゃない漫画としての面白さがあって、大好きです。書いている人はきっと凄い人だ。

そして今作はなんといっても百合ですよ!なんかあたしのハートにドストライクで萌え死にそうです。てか、読んでたらツァイス欲しくなってきました。ストックの135判のE200(生産終了になったフィルム)や 120判のE100VS(おなじく) が切れる前にいっとくかしらん。

(写真)
まるちぷるCAFE さんの「高速ぷるん」。この4巻で完結です。ウランを食べて発電してしまう少女ぷるん の(SFな)原発ネタなのですが、このシリーズが始まったのが2009年で、福島第一原発の事故の前。なんという数奇な運命! なので、完結にはちょっと感動。内容はネタバレになるので詳しくは書きませんが、ぷるんという存在と原子力の難しさを掛け合わせたところを、なんともうまく中立的にバランスする内容に、さすがだなぁと唸ってしまいました。この件は、特にあの事故以来、どう気をつけても傾いてしまうのだから。

(写真)
FLAT+BEATさんの JKLOCK (というタイトルでいいのかな?)。音楽雑誌をエミュレートしたイラスト集です。わたしはコミケットではほとんどイラスト本を買わないのですが(わたしは漫画好きであって、イラスト好きではないので)、そんなわたしの「例外」の一つが FLAT+BEAT さん。けいおん! のイラスト本を以前出されていて、その出来の素敵さに惹かれて以来の常連です。なんというか、ライブの写真集みたいというか、本当にライブの空気を感じるのです。たのしーーーーっ!!! っていうあの感じ!(といっても、あたしはライブハウスは数えるほどしか行ってませんが^^;)…ってか、今年まだ一度もライブいってない。11月の MySoundLife のライブ、都合がつけばいきたいなー。(←どこまでもオタなわたし)

(写真)
一般社会にいると温い擬人化萌えに「そんなの本当の萌じゃない!」と叫んでしまい層になる中二病のわたしです。teardropさんの衛星擬人化みたいなプロの犯行(というか対象に対する深ーくねちっこーい愛の結晶)こそが、本当の萌えだと叫びたい。擬人化すれば萌えるなんて、そんな単純なことじゃないですわよ!

そんな観点から大満足なのが、ナマハミルトニアン!さんの「素粒子ギジンカ物理学?」。時節柄、絶対にあるとおもっていたヒッグスボソンの擬人化ですが、まさかこのクォリティで出会えるとは。うぅ、サークルの存在自体は知っていたのに。もっと早く買っていれば良かった。

実際は、たかだか20p(表紙込み)で説明出来る内容ではないのですが、それでもこの中にこのクォリテイと正しさでよく収めたものです。やっぱり愛は偉大ですね。


(写真)
擬人化といえばこちらも。フォント擬人化百合本です。
(書き途中)

(写真)
青木俊直せんせいの「なのはなフラワーズ完全版」単行本1巻だけしか出ていなかったものなのですが、のこり半分は単行本にならずにお蔵入りになっていたそうな。…で、同人誌ようやく日の目を見たという。じつはわたし、その経緯を全然しらなくって、何となく(絵をみて「くるみのき!の人の漫画だぁ〜、でも、高かいしブ厚い...。うぬー、どしよ」的なノリで)購入したのですが、すっごく面白かったです。特に単行本未収録のエピソード(後半)のほうがわたしにはツボで、これは、ここで出会っていなければ読めなかったなぁと。このご縁に感謝。

(写真)
MATSUZAKIさんの「冒険の科学」。このサークルさんは、わたしは「ミント不拡散条約」が凄い好き。さて、今回の「冒険の科学」ですが、なんというか、一言で言えば、読み終えた時の感想は「ひでえ」(褒め言葉)。ナンセンスすぎてというか、噛み合わない話を最後までし続けるそれだけの話なのですが、何処に向かって話が転がるのかさっぱり予想がつかない有様にハラハラしつつも、最後にそうおわるのか・・・という酷さが素敵です。

アイカラッカさんの「魔法使いのお気に入り」「沁みる思いで」
(書き途中)

cota さんの 「Exaptation」。ロボ娘本(というのは適切でないとおもう。もっと、かなりSF/けど、ご本人の言い方なので)の11冊目。そしてひさびさにR18指定になっていて、ちょっとビックリ。百合百合。田中浩人さんの描く肉体は筋肉がとても美しいのでエッチなのは好きなのですが、というか普通に男性向け創作サークルだったはずなのですが、このシリーズが始まってからシリーズの必要上エッチ名感じ(青年誌的な頻度)。けど描写は成人誌クラス。そういうのの受け口は同人誌しかないのかしら?(エロティックF とかはいい感じだけれども、この漫画がのるには微妙にかみあわないかなかな?)

創作百合

芥子さんの「エスの季節」。
(書き途中)