レーザー印字は消えない?

猫のキーボードルーム、最近めっきり更新していないのですが、その理由はキーボードをかっていないからです(ちょっとは買ってるのですが)。そんな更新弱めのサイトでも、ありがたいことに いろいろメールを頂きます。

例えばこんな相談メール。

当方リアルフォース91UBKを使用して半年になります。以前に使ってましたごく普通のキーボードの文字が消えてしまいどうせ買うならと思いきって91UBKを買いました。しばらくすると一部の文字がかすれてきえてしまいそうです。

あれれ、Realforce 91UBK ってレーザー印字じゃなかったでしたっけ。うーん、原理的に文字がはがれる・・というのはないはずだけど・・・。

キートップへの印字方法

おさらいしましょう。多色形成キートップを除いて、キートップへの文字の印字法は以下の3種類が知られています。

シルクスクリーン印刷
いわゆる普通の印刷です。原理的に文字が剥げます。強度が比較的低いため、他の印字方法が選べる白地のキーボードにはあまり使われませんが、黒や紺などの色の濃いキートップの場合は他に有効な印刷方法がないので結構使われています。ノートPCのキートップでよく見る方式です。
含浸印刷
インクを表面に乗せるのではなくプラスチック内部にしみこませる印刷。(局所的に染めていると考えると良いです)キートップ表面ごと削り取るくらいしないと字は消えません。印刷コストは高め。反面「染め」なので濃い色の下地には使えません。
レーザー印字
レーザーで表面を焼くことで字を刻み込む方式。素材の色を選ぶ(白や灰色)、字が完全な黒にならない(グレーになる)などの弱点はあるが、安くて字が消えない優れた方式。


シルクスクリーン印刷は良く剥げますが、その他2方式についてはキートップ表面に印刷が乗っているのではなく素材の内面にまで字が食い込んでいるため、キートップ表面が完全に削り落ちてしまわないと字が消えることはありません。つまり、現実的に通常の使用では剥げることがありません。

詳しくはこちらをご参考ください。
猫のキーボードルーム 〜まめ知識〜

黒字へのレーザー印字?

さて、Realforce 91UBK ですが、こちらはレーザー印字になっています。(白モデルは含浸印刷)

実は黒字素材へのレーザ印字はごく最近登場したもので、「レーザー印字なら消えないんじゃない」と思ったのですが、どうやらこの黒地に黄色くなるレーザー印字、薄くなるらしいです。

※現在のところ、106UB,91UBKについては、使用頻度の高いキーの刻印が薄くなったとの報告が多い。レーザー印刷はキートップを焼くことによって色をつけるが、使用につれて表面がならされて色が薄くなったものと思われる。薄くなるかどうかには個人差があるようだが、気になる人は昇華印刷の白タイプを選択した方が無難

http://gadget.tm.land.to/pukiwiki/Realforce/#cb458849

レーザー印字はレーザをパルス出力して焦がしていきます。小さな焦げ点で文字を作っているのでどうしても表面は荒れます。しかしこの表面の荒れは使い込む内に磨かれていき、キレイになるのが面白いところ。――が、これは黒地への印字には当てはまらなかったようです。

へーっ