買っちゃいました、澪カメラ

と言うわけで、けいおん! の澪が使っているカメラ、LOMO LC-A を買っちゃいました。


うにゃん。けいおん!は、マニアが「あれれ!?これはっ!」となる ガジェットが さり気なしに使われていて、澪フォンが売り切れちゃったニュースだったり、左利き用ベースが売れまくってるニュースだったりそれ以外でもCDが凄い売れてたりとかで、なんだか 経済効果が高そうです。

楽器関係じゃないのですが、カメラ好きのわたしとしては、澪が使っているカメラも作中でかなり目立ちまくっているのでさぞかし売れちゃってるのかな?と気になりました。

澪が使っているのは LOMO の LC-A というカメラ。残念ながらこの LC-A は既に製造終了していて、今買うなら中古かオークションしかないので、中古市場がさぞかし高騰しているのかしら、と思ったのですが、あれれ、意外に落ち着いてます。オークションの出者をチェックしてみても、ものは比較的多めで、1万円台で Get できるなぁ。一時期よりもかえって安いくらい。・・・なぁんて市場動向を眺めてただけのつもりだったのですが、気がつけば、あれれ? なんかわたし、競り落としてる、よ....?


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LOMO LC-Aは、旧ソ連レニングラード光学機械連合(Leningradskoye Optiko-Mechanichesckoye Obyedinenie: 頭文字をとってLOMO) で作られた コンパクトカメラです。


(LOMO LC-A)

西側ではすっかりオート化しつくした優等生カメラばっかりで面白くなくなっているところ、独特のレンズの味(癖が強すぎるともいう)と、目測ピント合わせ、フィルム手巻き挙げの クイックでスピーディかつ、失敗が楽しい操作系、なによりそのデザインのかわいさで ちょっとしたブームを巻き起こした、カメラ好き(特にフィルムカメラトイカメラ界隈なカメラ好き)なら、この子を知らないのはちょっとモグリというくらい マイナーメジャーな(つまり「通」な)カメラです。

前述のとおり残念ながら LC-A は製造終了していているのですが、そのかわり、このブームを作ったロモグラフィーという団体が後継の LC-A+ (こちらは中国のフェニックス製造)というのを出していて、そちらは今も販売中です。LC-A+ は 殆ど LC-A と変わらないので、素人目には同じカメラにみえるくらい。でもマニアが見ればわかるくらいの微妙な違いはあって、アニメをみて、澪のカメラが LC-A+ じゃなくって LC-A だと断定できるくらいにはちょびっと違うのは、(けいおん!ファン的には)かなり重要な違い、かな?


あ、一応言い訳すると、「澪カメ」は単なる切っ掛けで、LC-A は 前から気になっていたカメラなのですよ。こんな本(↓)を持っていたり

THE LOMO BOOK

こんな同人誌(↓)を買ってたり

だから、前から欲しいなぁとは思っていたわけで、決して けいおん! のミーハーなわけでは。ミーハーなわけでは。・・・・うう、自分で言ってて説得力まるでなし...orz


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蘊蓄はさておき、手に届いた LC-A の感想ですが、「意外に重い」が第一印象。「でも高級感がない」が第二印象(w

わたしが入手したのは、ブーム後に LOMO により再生産されたバージョン、俗に言うウィーンバージョンです。なので MADE IN RUSSIA の刻印が光ります。あとファインダカバーにプリントされた可愛いロモ蔵も。


(ちょっと開き掛けのときだけ MADE IN RUSSIA の刻印がみえるのがキュートです)

まー、こういうノリのカメラなのです。

まだ、撮影したフィルムの現像が上がっていないのですが、撮影時の感覚は 噂に違わず面白い感じ。フィルムの面白さに もし「撮影時のフィードバックのなさ」を掲げるならば、このカメラは最強です。だってピントはわかんない、露出も(オートだけれど仕上がりが信じられるようなオートじゃないから)わからない、多分ファインダーの視野もあんまり当てになんない。撮影時に凝るのなんて無駄だから、なーんにも考えず 脊髄あたりの反射で撮りたいと思った衝動のまま パシャン、パシャンとシャッターを押してきました。なーるほど、こーいうのは愉しいわぁ。

実はさっきの LC-A と LC-A+ の「マニアがわかる違い」、 外見の差異を生んでいるものが、手動絞り設定機構(向かって左のレバー)の有無なのです。


このカメラは基本的に露出制御は当てにならない プログラムオート オンリーなのですが、例外として、ストロボ撮影用に シャッター速度1/60秒固定で f16〜f2.8 の手動絞り値設定が出来たりします。これはやむを得ずの機能で、カメラと密な情報伝達をしない昔のストロボの場合、カメラの絞り値をストロボ側の認識と同じ値に設定するとか(外部調光オート)、フル発行させて距離から絞り値を計算してセットする(マニュアル調光)とかしないと上手く写らないので、どうしてもカメラ側の絞りを弄れるようにしとく必要が出てくるのです。

ですがこの機能をつかうと、裏技として 通常撮影時のマニュアル露出も出来るようになります。もちろん裏技なので自由度が低く、実用的かは まだ使い込んでないのでわかんないのですが、スペック的には ISO100フィルムなら なんとかなるかなぁ?といった感じ。操作できるところが多いと嬉しくなるのが カメラマニアの性というもので、旧型のほうが嬉しいのがわたしだから LC-A の方が欲しかったのです。が、なるほど、こーいう「コントロールしたい病」全開で一生懸命コントロールしようとしても、どうにも斜め上でコントロールさせてくれないところが、このカメラの愉しい所 なら、これはないほうが「進化」よね。

・・・じゃあ LC-A+ で良かったじゃん、って?・・・いーんだい、澪とおそろいだから いーんだもん、、、、というのはもちろん冗談ですよ、もちろん冗談ですよ。(あぁ、説得力がない!)