ファイティングスティックVX をセイミツ化する(レバー編)

先々週にお買い上げしたファイティングスティックVX、

ゲーマー的には「14,000円の攻撃」な、RAPVX を買っておくべきなのではありますが、リーズナブルな6000円台にして お値段なりには結構なお点前な FSVX に、買って良かったな―と満足なわたしです。なんと言っても、やっぱりアーケードスティックでプレイするのは快感で、パッドで問題なく(むしろパッドの方が有利に)プレイできたとしても、レバーをカチカチしてボタンをパシパシするのは幸せです。はうう、ゲームが楽しい。

でもやっぱり気になるのは「本物のアーケードスティック」の感触。ホリスティックでわたしには十分よ・・と思う頭と裏腹に、心はもっとリッチな入力環境ならこのゲームはどんなし心地なのかしら?とかとか思ってしまって、どんどんどんどん傾いていきます。あぁ、換装しちゃおっかなー。どうしよっかなー。・・・うん、しちゃえ♪


というわけで、こちらのサイト様
ファイティングスティックVXをセイミツ工業のレバーとボタンに換装してSE(Special Edition)化する・ついでにRAPVXとのPCでの使用時の遅延具合も計ってみた: FAF特殊戦第5飛行戦隊装備班

を参考に、FSVX セイミツ化(半分だけ)にチャレンジです!

用意したモノ

最初は秋葉原で買い集めようとしたのですが、お目当てのセイミツ工業の レバースティック LS-55-01 が見つかりませんでした。王道の LS-32 と、型番が惜しい LS-56 はあったのだけれど、残念。

なので、アキバでお買い物したものと、セイミツさんから直販してもらったものの二通りになります。

まずはアキバ(ヒロセテクニカル)で購入したもの

ボタン換装用にケーブル(今回は使いません)と、その他いろいろ。

小さい袋の中身は

  • XHPH 8pin ハウジング ...20 x3
  • XHPH 8pin ベース ...30 x1
  • XH コネクタ(バラ売り、少し大きいタイプ) ... 10 x16 ※今回未使用
  • XH コネクタ(10個組、少し小さいタイプ) ...30 x1
  • トラスネジ (4M Ni 17mm) ...20 x4
  • 耐熱ビニル配線 ...249 x1

609円(税込み)。型番はメモってこなかったので不明です。
(コネクタ種別をまちがっておりました、ごめんなさい。ご指摘ありがとうございますm(_ _)m)

レバー換装用に、XHPHコネクタの コネクタ(金属のチマっこいやつです)とハウジング、それと必要ないけど基板からうっかり ベリッ! (T△T をしてしまったときのためにベースを一個買っています。コネクタは形状違いの二種類かっていますが、最終的に使用したのは鈴なりになっている方です。

それと、4M のトラスネジを4本。これはレバーを筐体に固定するのに使います。


そしてこちらがセイミツさんで購入したもの。

サイトのメールフォームから注文すると、本当にあっという間に届きます。一般客向けじゃなくってビジネスユースのレスポンスです。わたしもつられてお仕事モードになってシャキンとしてしまいました。で、購入品の内訳は

  • レバー: LS-55-01 (MSベース。ボール、ハーネス付)... 1280 x1
    • ※クリアレバーボール化で80円プラスされてます
  • ボタン: PS-14-K ...230 x 6
  • レバーボール(予備): LS-39 (スモーク) ...170 x1
  • ファストン端子 (小) 10個組 ...150 x2
  • 運賃 ...730
  • 代引き手数料 ...400

で、計 4,473円(税込) になりました。

・・って、なんかこの時点で RAP との差額がほとんど消えてしまっている気がしますが、・・・・いいえ気にしません!「寄進せよ!」コノンさんも言っていることですし、きっと気にしてはいけないことです。

あ、ファストン端子とボタンは、ボタン換装をするつもりだったので購入したもので、今回は使ってません。

工具類はこんなところです。


  • 電工ペンチ(安いやつ)
  • 半田ごて
  • ドライバー(やすいやつ)
  • プライヤー
  • カッター
  • デザインナイフ
  • ピンバイス
  • テーパリーマー

FSFX は筐体加工なしで LS-55-01 が付くのと、スティックもコントロール基板側にコネクタでつながっているので、レバー交換だけなら コネクタ圧着だけで基本的には、終わってしまいます(ハンダもいらない)。・・がいろいろ事情があってこんな感じに。

作業

まずは裏蓋を外します。隠しねじはありませんので、見えているねじ(足を止めているものは除く)をすべて外せばカパンと外れます。

裏蓋を外したところ。

右下に見えるのがコントローラ基板です。

拡大。これの右上のコネクターがレバーに向かっています。日圧のXHコネクタもとい、PHコネクタ 8ピン なので、このコネクタを買ってくれば良いわけです。(もちろん基板にハーネスを直接半田付けするのもありです)

まぁ、電気な工作はひとまず置いて、まずは物理的にレバーを外します。

ホリレバー(裏側)

コストダウンのため、スイッチの取り付けとレバー自体の取り付けを同じネジで行っています。安くアーケードスティックを作るのも大変ですね。

さて、まずはレバーボールを外します。裏側の軸のお尻のマイナスにドライバーを突っ込みながらレバーボールを回してあげます。

とれました!

あとはさっきのネジを外せば、、、

レバーを取り外すことが出来ます。あとはコネクターをそっとじっくり引き抜いて、ホリレバーの除去手術終了。

なんというか・・、かかっているコストがまるで違うのが一目瞭然ですにゃあ。

で、筐体側

ホリレバーを留めていたねじ受け(四角い囲いの内側の4つ)以外に、別のねじ受けが上下に4つあります。ここに LS-55-01 (MSベース) がぴったりつきます。ホリってば、素敵。

この穴は浅いのでトラスネジをカットします。

だいたいこのぐらいの長さ。で、あとはレバーを置いてぐりぐりネジ止めします。

(取り付け後の写真を取り忘れてしまったけれど、ま、いっか、ですよね。)

とっても簡単!まるであつらえてあったかのような作業でした。(ただし裏蓋が閉じられないことを除く...)


* * *


いよいよハーネスの加工です。といってもXHPHコネクタをくっつけるだけ。

本来はハンダレスで圧着するだけのとても簡単な作業のハズなのですが、専用のかしめ工具が 一番安い PA-09 でも 4000円台と、はっきり言って 工具代が FSVX に迫る勢いになってしまいます。

エンジニア 精密圧着ペンチ オープンバレル端子用 PA-09

エンジニア 精密圧着ペンチ オープンバレル端子用 PA-09

なのでお安い電工ペンチで、皮膜部をかしめてプライヤで成型、内部の線は軽くハンダでコネクタにくっつけてあげる 強引な作戦に。
まずはこれくらいに切って、

こんな感じにはめて

電工ペンチの一番小さな圧着具でググッと。

・・・でもサイズが全然ちがうので、やっぱりちゃんとベロがクルリンと巻くように曲がっていきません。で、プライヤでぎゅっぎゅっと成型。その後ハンダで線の部分とコネクタを軽くつけてあげます。

と、、、書くのは簡単でも実際には大変で。運試しな圧着なので金具が変な方向にぐんにゃりしてしまったりですとか、本当はホッチキスの針みたいにしっかり皮膜に食い込むはずの金具が単に曲がって巻き付けられるだけなので引っ張ったらぬけてしまったり、ハンダで軽くくっけたつもりがコネクタの穴をふさいでしまっていてやり直しですとか・・・、試行錯誤でアレコレ。・・・で、すっかり写真を取り忘れました。

一応完成

一見そこそこに見えますが、拡大してみれば


ぐちゃぐちゃです...orz

一応こんな感じでつきました。

配線はレバーハーネスの順番通りなのですが、心配性なら一応ハウジングに突っ込む前に直接ベースに接続して配線が間違ってないかを見た方がいいかも。

で、ハウジングも装着して、接触不良をおこしてないかとかチェックです。動作確認はトラブル☆ウィッチーズ ねぉ!で。リュッカ様で一通りクリア できたらOK とします。

やっぱレバーの官能感が全然違いますね♪ まるで雲と泥、月とスッポンの差です。やってよかったレバー換装。はふぅ。

完成形はこんな感じ。

まるで元からそうであったかのようなレバー周りにうっとりです。

ここまでくれば、もう安心です。


* * *


と、店じまいにしたいところですが、まだ問題が。実は、レバーの高さが大きくなったので、レバーの軸のお尻が筐体にぶつかってしまうのです。

この問題に対して先陣のアドバイス

底板を閉じる前に、ケースのネジ受けか底板のネジ穴のところにワッシャーをテキトウな接着剤で取り付けておきます。これ、1〜2mmくらいの高さのスペーサーになるものであれば別にワッシャーじゃなくてもいいんですが、底板とケースとの高さを少し稼がないと、レバーのシャフトが底突きしてしまうよ。(中略)レバーのベースを取り付ける部分を高さ1〜2mmほど削ってやるのでもいいとは思いますが、どちらか面倒じゃない方を選んで作業してみてください。底板を綺麗に収めたければ削る方法の方が組み立て後がきれいにおさまりますし、削るのが面倒なら底板とケースの隙間が2mmほど空きますがスペーサーをかましてから底板をつけるといいです

ファイティングスティックVXをセイミツ工業のレバーとボタンに換装してSE(Special Edition)化する・ついでにRAPVXとのPCでの使用時の遅延具合も計ってみた: FAF特殊戦第5飛行戦隊装備班

がありました。

  • 底板とケースの間に1〜2mmスペーサーをかませる
  • レバーのベースを取り付ける部分を1〜2mm 削る

の二択ですか。ですが、せっかくですのでわたしは赤い方を選ぶぜっ! ――というわけで、第三の選択肢を選んでみます。なぁに、当たるのならばそこに穴を開けてしまえばいいのです。無いものには当たりようもありませんからにゃっ!わっはっは。

・・いえ、ここくらい暴走しないと、このレビューにオリジナリティが皆無になってしまうのですよ...。 まぁ、一見乱暴な解決策のようですが、大玉トラックボールではボールの高さを1mm でも抑える方策として良く見られる設計だったりします*1ので、意外にセオリーどおりの解決法でもあったりします。

まず、穴を開ける位置に当たりをつけます。これは先の先人のサイトに

初め、何も考えずに底板をつけていたらレバーシャフトが底をこすってて、底板が削れてました(苦笑)

とあるので、おもむろに底板を締めてガチャガチャレバーを操作します。

ついた。ここを目印にピンバイスでぐりぐりと・・・。なんかなかなか貫通しない。結構肉厚あるのですね、これ・・・というわけで「あれ、もしかしたら穴開けないでも、ピンバイスで削って肉厚を減らすだけで当たらなくなるかな?・・とトライ。


ドリルの刃の手持ちは 5mm径までだったので、そこまでなのですが、レバーを操作しなければ当たらないのですが動かすと筐体に当たってしまう(というか軸受けになってしまってかえって動きづらく(^^; 

リューターとか持っていれば「貫通させずに削り込む」作戦はありですが、手持ちの工具ではこれ以上は無理ですね。ピンバイスで貫通させたあと、テーパリーマーでグリグリと広げます。


で、ある程度広げたのですが、やっぱりまだ操作時に当たるので、今度はデザインナイフで穴の縁が肉厚の半分くらいになるように、すり鉢状に荒削りしたあと(リンゴ剥きみたいにすると上手くいきます)、300番くらいの耐水ペーパーで馴らしてあげて、600番で仕上げします。できあがったのは こんなかんじ

外側からみるとこんな感じ。

そこそこきれいに出来たかな?


あとは筐体を組み立てます。

最初はシールを貼って穴をふさごうと考えていたのですが、仕上がってみればそんなに違和感ないかしら?と、いうことでこのままに。それにしても

なんだか、モータードライブでも接続できそうな感じになってしまいました。ぎゅんぎゅん回しますよっ!(なにを?)

あ、あとこの穴のおかげで分解しないでもレバーボールが交換できる機能まで付いちゃいました。地味にうれしい?


* * *


そんなこんなで、FSVX レバーセイミツ化完了です。

工具をもっていないのを無理矢理どうにかしたせいで、コネクタ周りでトラブって時間がかかってしまいましたが、ここら辺のロスがなければ、あっという間に終わる作業です(ていうか、普通に基板にハーネスを半田付けしてしまったほうが楽だったかも(^^;)。たったこれだけの作業ですが、レバー感触の劇的向上に感動です。やる甲斐のあるものだと胸を張って言えます。ただし、レバー+送料で既にいいお値段になってしまうので、最初からRAPを買っておけ、というのはその通りかも。

ホントはボタンも換装する予定でしたが、日が傾き始めたのでタイムアップ。そのうち気が向いたらボタン換装したいですが、レバーだけでも十分満足なので当面はこのままかな?

*1:ICが入りきらなくってそこに開けた穴にで場所を稼いで製品ラベル貼ってごまかしたりしてる上手いやつもあったりです